数年前、妻とふたりで京都をぶらぶら町歩きしていて、ふと一軒の店に立ち寄りました。
そこで見かけたハンカチのデザインが、妙にしっくりきたため、ハンカチとしてはちょっと高いかなと思いつつ、旅先で財布のひもがゆるんでいたこともあり1枚購入してみました。
それが、わたしとにじゆらハンカチの出会いでした。
当然ハンカチはそれまでだって何枚も使っていたのですが、京都で買ったこのハンカチ、使えば使うほど気に入ってきてしまい、1枚じゃ足りない!
気づけば出張や旅行で京都に行く度に買い足すようになりました。
なにがそんなに気に入ったのか、ここでご紹介します。
ハンカチなんて使わないぜ。
という人は置いておいて…、
ハンカチなんてどれも同じだろ?
と思っている人にこそ読んでほしい!
この記事を読み終わったときには、あなたもにじゆらのハンカチが欲しくなっている、はず(笑)。
にじゆらとは、老舗染め工場が立ち上げた手ぬぐいブランド
そもそも「にじゆら」とは、どんなブランドなのでしょうか。
にじゆらは、大坂は堺・50年以上続く染め工場(こうば)のナカニが、2008年に立ち上げた手ぬぐいブランドです。
堺という地域は、江戸時代から和晒(わざらし)産業が盛んであった地域です。
さらしを染めて作られるのが手ぬぐい、ということで、いまも堺は手ぬぐいの生産の中心地となっています。
この手ぬぐい産業の本場で生まれた「注染(ちゅうせん)」という多色染めの技術があるのですが、にじゆらのハンカチはこの染め方が用いられています。
にじゆらの公式サイトにある説明を引用させていただくと、
注染とはその名の通り、染料を「注いで」染める技法。いじらしいほど純白の、1疋=25mほどのさらしもめんをじゃばら状に重ね合わせ、柄の入った型紙を木枠で固定し、木へらで防染糊をこすりつけます。その上からじょうろで染料を注ぐことで、1度に30〜40枚分の手ぬぐいが染まります。色を分けたいときは糊で土手を作ります。
この染め方がどんな効果を出しているのかも含めて、このハンカチの魅力を詳しく説明します。
にじゆらハンカチのここが好き過ぎる!
プリント染色では出せない味のある色合い
最初に触れた通り、にじゆらの「注染」は染料で布を染めます。
安価なプリント染色とは何がちがうのかと言うと、布地への色のなじみ方がちがいます。
それはなぜか?
少し詳しく説明すると、プリント染色が色の粒(顔料)を布にのせているのと違い、染料は布の繊維と分子レベルで混ざり合うことで色がつきます。
糸そのものが色づいていると言うべきでしょうか。
そのため、色がくっきり鮮やかにつきますし、淡い色もそれはそれでしっかり主張してくれます。
また布の表から裏へと染料を通して染める「注染」の特徴として、染め上がった布の両面とも同じ色になるというのも、プリント染色とは違いますね。
普通手ぬぐいって表の絵柄を裏から見ると、薄くなっているじゃないですか。
両面で色の差が無いにじゆらのハンカチは、裏表を気にせずどちらから畳んでもきれいに見えるので、わたしのような面倒くさがりやには地味にうれしいですね。小さなことですが、毎日使うものなので意外に大事なポイントです。
そして染料特有の美しい発色は、ハンカチを使い込み、洗い込むことで少しずつ少しずつ色が抜けていきます。
もちろん染料によって糸まで染まっているので、目に見えて色が落ちていくようなことはありません。何年もかけて徐々に徐々に、です。
年月をかけて使い込んで生まれるこの落ち着いた色合いも、味があっていいものです。
さすが手ぬぐい!手触り良し、吸水性良し、速乾性ばつぐん!
手ぬぐい素材のハンカチの何がいいって、使っていて気持ちいいんですよね。
やわらかくて、手触りが優しい!
そして薄いのによく水を吸いますし、薄いからこそあっという間に乾きます。
実はこれ、手ぬぐい素材というのは勿論のこと、にじゆらの特徴の「注染」がここにも関係しています。
てぬぐい素材でもプリント染色ですと、色がのったところは目がつぶれることになるので、通気性も吸水性も、さらには手触りも悪くなります(安物の手ぬぐいがゴワゴワするのはそのためです)。
一方で、染料によって糸の一本一本をそめる注染ですと、色がのっているところでも目がつまることがないので、手ぬぐい本来の柔らかさや、吸水性などが損なわれません。
なるほど。だから、使い心地がいいのか(記事にするにあたってきちんと調べたので、自分でも新鮮な発見でした)。
吸水性という点ではタオルハンカチも負けていませんが、乾きやすさは手ぬぐいハンカチの方が段違いに速いです。
それに、タオルハンカチって畳むと分厚いし、ズボンの尻ポケットにスマートに入りませんよね。だからわたしはあまり好きじゃない…。
手ぬぐいだからといって和風すぎずセンスのいいデザイン
手ぬぐいハンカチというと、「かまわぬ」とかいくつかあります。
でも、和テイストが強すぎるんですよね。
外国の人には喜ばれるでしょうが、別に和風にしたいから、手ぬぐいハンカチを選ぶわけではありません。
上記の通り、使い心地がいいから使いたいんです。
その点、にじゆらのハンカチは和風すぎず、奇抜すぎず、シンプルで発色のよさをうまくいかしたデザインが多いです。
これは様々な作家、イラストレーター、テキスタイルデザイナーとコラボレートしているがゆえです。
そして大量生産ではないので、気に入ったデザインのものとは一期一会。また次同じデザインに出会えるとは限りません。この希少性がまたそそります。
37×41cmのハンカチサイズが四つ折り使用のジャストサイズ
ハンカチって色々なサイズがありますよね。
その中で、にじゆらのハンカチの約37×41cmサイズは本当にちょうどいいサイズなんです!
試しに、手元にあるハンカチを比べてみます。
まず、一番右側の紳士用ハンカチは49×50cmサイズ。
これ大きくないですか?
8つ折りにしても、12.5×13cmぐらい。尻ポケットに入りません。
次に、一番左側の無印良品のハンカチ、29.5×31.5cmサイズ。
これは逆に小さい…。
普通に四つ折りにすると、一辺が約8cm。ちんまりです。
縦横それぞれ三つ折りにすると、一辺10cmぐらいでちょうどいいサイズになるのですが、三つ折りって結構めんどくさいです…。
そこで、真ん中のにじゆらの37×41cmサイズ。
縦横1回ずつ半分に折る四つ折りで、約9.5×10.5cm。
この通り、ズボンの尻ポケットに気持ちよく収まります。
そして広げれば、手をごしごしと拭ける十分なサイズ感です。
やはりこれがジャストサイズ!
「にじゆらの手ぬぐいハンカチが好きすぎて困る!」まとめ
いかがでしたでしょうか。
日頃の愛用品の中から、ハンカチをセレクトして紹介してみました。
もちろんハンカチなんて究極濡れた手が拭ければ何でもいいのでしょうが、やっぱり毎日使うものなので、ちょっと気に入らないところがあるものを我慢して使うより、自分の気に入ったものを使う方が、気持ちが豊かになりますよね。
気になったら、公式のオンラインショップを見てみるか、京都でお店をのぞいてみてください。
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というわけで、ぜひ試し読みしてみてくださいね。
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