中年アスリートの皆さん、今日も走ってますか!?
わたしも仕事や育児をしつつ、トライアスロンを楽しんでます。今の想いは、いくつになってもライバルとヒリヒリの勝負をしたい!
さて、おかげさまでアラフォーながらぜい肉とは無縁の体型ですが、それでOKとはいかないのが中年のつらいところ…。
油断してこのまま歳を重ねると、ぜい肉はないけどシワシワしみしみで、実年齢50でもおじいちゃんですか?みたいな見た目になりかねません。
中年アスリートが同年代よりも老けてしまう理由は、ずばり次の3つ!
- 脂肪が少ないことによって目立つシワ
- 日焼けが原因のシミ
- 老化をうながす活性酸素
まず一つ目の「脂肪が少ないことによって目立つシワ」。これは分かりやすいですね。
次に二つ目の「日焼けが原因のシミ」。紫外線がいかに悪影響か、ご存知でしょうか。
でも今はいいスポーツ用日焼け止めが開発されているので、対策も取りやすいと思います。
三つ目の「老化をうながす活性酸素」。こいつが厄介です。シワやシミが増えるのも、根本的な原因は実はこの活性酸素にあります。
ですので今回は、この活性酸素に焦点をあてて、その怖さと対処法をセットでお伝えします。
結論から言うと、わたしはアーモンドナッツを一日22粒ほど食べることにしましたよ!さて、そのわけとは?
目次
活性酸素って?何が悪い?どうしてできる?
それではまず、活性酸素とはどんなもので、何が体に悪いのか、を整理しておきましょう
人間は、呼吸をしないと生きていけません。専門用語で言うと「好気性生物」というやつです。呼吸で体内に取り込んだ酸素を使って、体内のミトコンドリアがエネルギー(ATP)を作り出します。
その過程で、酸素の一部が活性酸素となります。
活性酸素は、フリーラジカルとも呼ばれます。「フリー」とは「遊離した」という意味で、活性酸素は他の物質と非常に結合しやすいという特徴があります。この反応性の高さによって、活性酸素は周辺の細胞(生体膜、リポプロテイン)を傷つけてしまいます(「酸化」と呼ばれる反応です)。簡単に言うと、これがDNA損傷やガン化、老化につながるのです。
活性酸素は、スーパーオキシド、過酸化水素、ヒドロキシラジカルなど、様々なものがあります。
さらに具体的に言うと、活性酸素は、脂質を過酸化し、たんぱく質を変性、そしてDNAの鎖切断、塩基修飾を行います。その結果、次のような様々な好ましくない症状を引き起こすのです。
- 動脈硬化
- 皮膚のシミ、シワ
- 発ガン
- 老化
- パーキンソン病、アルツハイマー型痴呆などの脳神経症状
- 糖尿病
- 免疫不全
- アレルギー
- 白内障
- 心筋梗塞、高血圧
- 胃潰瘍、大腸炎などの消化器症状
- 腎不全、尿毒症などの腎臓の症状
ただ、活性酸素が一連の症状を引き起こすメカニズムは、すべて詳細に解明されているわけではありません。それでも活性酸素によって色々な生体傷害が生じることを示唆する現象は数多く報告されています。ミトコンドリアに存在するSODという活性酸素消化酵素をノックアウトしたマウスは生存できないという実験結果もあり、活性酸素が有害であることは間違いありません。
とは言え、活性酸素は単なる悪者というわけではありません。体内に入ってきた細菌を殺菌するなどの役割もあります。なかなか難しいですね。
運動によってさらに活性酸素が発生するという悲しい事実
さて、われわれホビーアスリートにとって問題なのが、運動と活性酸素の関係です。
運動をすると、当然酸素の消費量は増加しますよね。それにともない、活性酸素の生成量も増加すると考えられています。
うーむ、これはゆゆしき事態…。
ただし、最大酸素摂取量70~80%程度の中程度の運動であれば、体内の抗酸化物質とのバランスが崩れることはなく、酸化による傷害は起きないとも言われています。
また、持続的な中程度の運動は、抗酸化酵素の活性を促して、活性酸素への抵抗力を高める一面もあるそうです。(参考「酸化ストレスと健康」江口裕信ほか『生物試料分析』Vol.32 No.4、2009年)
中程度以上の激しい運動をして、この後説明する体内の酸化防御システムとの均衡が崩れた時に、様々な悪影響が起きるということです。
活性酸素に対抗するための防御システム
そう思いますよね。しかし、人間もだてに好気性生物やってません。ちゃんと体内に防御システムがあるのです。
人間の体内には、スーパーオキシドディスターゼ(SOD)などの活性酸素消化酵素があり、この働きで活性酸素は除去されます。
活性酸素による生体傷害に対する防御システムについて、もう少し掘り下げてみます。
人間は体内に抗酸化作用のある物質を取り込み、また体内で抗酸化酵素を生成して、酸化を抑制する力があります。その機能を分類すると次のようになります。
- 予防的抗酸化物>活性酸素の生成自体を抑制する働きをします。
- ラジカル捕捉型抗酸化物>ラジカル(活性酸素)を捕捉して連鎖開始反応を抑制します。
- 修復・再生機能>活性酸素による傷害を修復し、再生する。
- 適応機能>酸化傷害に応じて、抗酸化酵素、抗酸化物を産生し遊走させる。
そして、この防御システムを十二分に機能させるためには、必要な栄養素を食事から摂取することが重要です。
抗酸化作用のある栄養素
抗酸化作用のある栄養素は解明されています。
- ビタミンA
- ビタミンC
- ビタミンE
「ビタミンACE(エース)」と呼ばれるこの三つです。
ビタミンA
ビタミンA、そしてその前駆体であるカロテノイドは、酸化抑制効果が認められているほか、抗腫瘍作用についての報告もあります。
ビタミンC
ビタミンCの生理作用には抗酸化作用があります。フリーラジカルに対して抗酸化作用を発現するのです。
ビタミンCは、水溶性ラジカル捕捉型抗酸化物として最も活性の大きいものですが、水溶性のため生体膜の脂質層にあるラジカルは捕捉しにくいという欠点があります。
ビタミンE
ビタミンEは、ビタミンCと違って脂溶性の抗酸化物です。ビタミンEの生理作用として、ラジカル捕捉による抗酸化作用があります。脂溶性のため、生体膜の脂質層にあるラジカルを捕捉して、連鎖反応を断つという機能を果たします。
[参考]「フリーラジカルにより誘起される生体傷害に対する抗酸化ビタミンの防御作用」二木鋭雄『ビタミン』65巻10号、1991年
抗酸化食品で防御システムを強化すべし!
抗酸化作用のあるビタミンA、C、Eは、どれも重要な栄養素ですが、ビタミンAとCは比較的普段の食事で摂取できると思います。ビタミンAは緑黄色野菜、ビタミンCは柑橘類に多く含まれていますから。でもビタミンEは、少し意識的に摂らないと欠乏しがち。
ビタミンEを摂るのに最適なのはアーモンドナッツ
ビタミンEを含む食品や植物油は色々ありますが、含有量で見るとずば抜けているのがアーモンドナッツです!
文部科学省の「日本食品標準成分表2015年版」によると、アーモンドナッツ100gあたりに含まれるビタミンE(のうちのαトコフェロール)は28.8mg。
一日どれくらいナッツを食べればいいの?
ビタミンEの一日の目安量は6.5mg(『日本人の食事摂取基準 2015年版』第一出版)。これをアーモンドナッツで摂取しようとすると、およそ22g分食べればいいことになります。
アーモンドはおおよそ1粒1gですから、22粒ですね。
はい決まりました。アーモンドナッツは一日22粒食べましょう!
「毎日アーモンドナッツを食べると決めた話」まとめ
あ、言うまでもありませんが、アーモンドは食塩や油不使用の純粋なローストナッツじゃないとだめですよ。
余計な塩分、油を摂ったら意味ないですからね。ビタミンEは熱に強いので、ローストナッツで大丈夫です。食べ始めると普通においしい!
さぁこれで、また気兼ねなく運動しましょう!
私、AmazonのKindle書籍として
『アラフォーからのトライアスロン』を出版しました!
内容を一言で言うと、館山トライアスロン挑戦記です。
読み終わったら、あなたは必ずトライアスロンをやりたくなる!!
というわけで、ぜひ試し読みしてみてくださいね。
追記:Kindle Unlimitedなら読み放題で読めます。