トライアスロン界でも有名なトータル・イマージョン・スイミング(以下TIS)。
スイムが苦手な私はこれまでに何度かレッスンを受けたことがあります。
TISについては雑誌などでも時々紹介されてご存じの方も多いと思いますが、実際に受講したよ、というようなブログをあまり拝見したことがないので、ちょっとその時の様子を。
誰かの何かの参考になれば幸いです。
ただ、私が受講したのは2012年および2013年ですので、多少現在と違うところもあるかもしれません。あしからず。
TIS初受講
レッスンは一回50分で7350円。一回単位で受講できます。
申し込もうと思ったらかなり人気のようで、数週間先まで予約で埋まっていました。平日とかなら大丈夫かもしれませんが。
そしてレッスンを受けるTIスイムサロンの場所はと言いますと、船堀。
船堀ってどこじゃろと調べると、割合葛西の近くだったので、当日はロードバイクで荒サイを走っていくことにしました。
都営新宿線の船堀駅を目指して走り、あとはちょっと路地をうろうろしたらサロンを発見。
あれ、なんか小さいビルの一室だけど大丈夫かな。二階は栄光ゼミナール。
最近の華やかなスポーツジムを想像してしまったので、ちょっと予想外でした。
でも入ってみれば、中はきれいというか、無駄なものがないというか。
初めての受講なので、スタッフの方がカウンセリングをしてくれます。
どれぐらいのレベルか、どこが悩みか、なにが目的か。
その時私はトライアスロンに出たいので長距離が泳げるようになりたいんです。とにかく水に浮かず、下半身がずぶずぶ沈むんです。とりあえず自己流で一年間やってきましたがだめでした、と泣きつきました。
それでは、と着替えてプールへ。
さぁ、うわさの水流発生個人用プールです。
変な感じ。
底にも鏡があって泳ぐ姿が確認できます。
まずは自由に泳いでみてください、と言われたのでクロールでバタバタ。
これをすぐに動画で確認します。
噂には聞いていたけど、すごいなぁ。四つのアングルから撮影しているので、隅々まで分かります。
で、初めての自分の泳ぎを見た感想。
「なんだこれは…?」
『スラムダンク』ではじめてビデオで自分のシュートフォームを見た時(一万本シュート練習合宿)の桜木の感想「誰だこのカッコ悪いのは…」状態です。
腰が沈んでばたばたしてるし、脚はバラバラで打ったり打たなかったり、おぼれているようにすら見えます。
ま、コーチは慣れたもので、そこから指導が始まりました。
動画をもとにダメだしを受けます(もちろん優しくですよ)。
いわく、手の掻きがせわしすぎて、伸びの時間がまったくない。
胴体がまったく左右にローリングしていない。手だけで掻いている。
苦しくなってくると、さらに下半身が沈むという悪循環に陥っている。
いやぁ、自分の泳ぎを見た直後だと説得力ありますわ…。
で、レッスン開始です。
これはあちこちの媒体で目にするやつなので、私も知識としては知っていました。
(1)手をななめ下に伸ばしてバタ足。
(2)片手はななめ下に伸ばしたまま、もう片手は太股にそわせてバタ足。
(3)最後に(2)の姿勢を交互にスイッチしながら泳ぐ。
一つ一つ泳ぐたびに動画を確認します。
そしてコーチから分かりやすいイメージでアドバイスがもらえるので、すぐ次にいかすことができます。
これがこのレッスンの醍醐味なんでしょうね。
これは絶対本読んだだけでは分からないですし、動画を見ただけでも分からないと思います。
あっという間の50分で、締めくくりに最初の泳ぎとレッスンを一通り受けた最後の泳ぎを見比べてみたら、まったく別物でした。
自分でもゆったりとリラックスして泳いでいるのが分かります(当社比ですが…)。
すごいかもしれない…。ごくり。
自分で練習する時の注意点として、
まず何よりも腰が水面近くまであがっている正しい基本姿勢の感覚を体で覚えること。
息継ぎなんかは後回しにして、苦しくなったら立てばいいから、とにかく何度もその姿勢で泳ぐこと。
そういったアドバイスを受けました。
プールからあがってシャワーを浴びて着替えている間に、今日撮影した動画のDVDが出来上がっていて、それをもらって帰りました。
それまで自己流で泳いできた私でしたが、この時はじめてはっきりとやるべき練習と目指すべき泳ぎを提示してもらいました。今でもこれはかなり値打ちのあるレッスンだったと思います。
セット講習も受講
単発で受けた講習が目からウロコだったので、その後も少々お値段がはりましたが4回1セットの講習も申し込みました。
4回単発で受けるよりも割安です。
セット講習も基本やることは同じで、少し泳いではとまって、今の自分の泳ぎを四方向から撮影した映像をコーチと一緒に確認します。
どうしても水の中での自分の動きは、自分では分からないものですが、泳いだ直後に映像が見られるので、自分の感覚と実際の泳ぎのズレを痛感して修正することができます。
悪い癖が一目瞭然です。
まず、ひと掻きごとに左右へふらふらと蛇行する。
これはエントリーする位置やその後の伸びの方向、そして何よりまっすぐ正面へ、という意識付けで修正。
また、呼吸の時だけバランスが崩れて、分かりやすくガクッと下半身が沈み、そのため慌ただしく体を正面に戻していることが分かりました。
これは、右呼吸の時に前に伸ばした左手をなるべく意識する、などいくつか解決のポイントを教えてもらいましたが、すぐには改善できず、まぁ意識して練習するしかないな、と。
あとは、一定のテンポで泳ぐことが大切ということで、前に何かのサンプル映像で見たことがある、一定のリズム音が出るウズラの卵大の機械を帽子に入れて、泳ぎました。
今までの私の泳ぎはテンポが遅すぎる、との指摘を受け、よりテンポアップした泳ぎに挑戦しました。
それでも慌てて泳ぐのではなく、そのテンポでもしっかり伸びの時間を設けるのが大事とのこと。
今までトライアスロンの泳ぎはなるべく省エネというので、ゆっくりゆっくり泳ごうとしていたのですが、コーチ曰く、掻いて加速したスピードが弱まってきた頃に、ようやく逆手の掻きに移っているので(自分としてはなるべく長く滑っていた方が効率がいいと思ってやっていたのですが)、加速減速を繰り返してもったいない、とのことでした。
そんなわけで、自主練でこのテンポを意識して泳いでみることにしました。
その後迎えた初のオープンウォーター(いわゆる海)でのトライアスロン大会タテトラ!
緊張感マックスで全然平常心では泳げませんでしたが、それでもまずまずのタイムで1.5kmを完泳できたのは、このレッスンがあったからだと思っています。
また、久しぶりに受けてみようかなぁ。
私、AmazonのKindle書籍として
『アラフォーからのトライアスロン』を出版しました!
内容を一言で言うと、館山トライアスロン挑戦記です。
読み終わったら、あなたは必ずトライアスロンをやりたくなる!!
というわけで、ぜひ試し読みしてみてくださいね。
追記:Kindle Unlimitedなら読み放題で読めます。