高額なGTローラーを思い切って買ったわたしは、元を取るべくひたすらこいつで室内トレーニングに励んでおりました。
しかし、トライアスロンのレースでは、まがる、とまる、のぼる、くだる、と様々なバイクコントロールが必要になります。
というわけで、「時間対効率」ばかり言ってないでたまには実走もしなければ、と久々にお外を走ってきた時の話です。
ひたすらGTローラーで鍛えてきた私ですが、その弊害を実感したのでご報告いたします。
ローラーは風を感じない。実走は風を切って走る。この違いは大きい!
実走では荒サイをよく走るのですが、久しぶりの実走では体感的にはいつも最初から向かい風が強く、風切音もビュービューうるさいほどに感じました。
「あぁ、今日は向かい風がきついわ…!」
と思っていのです、
が!
周りの草木やたまに現れるのぼりを見ても、とくに揺れていないような?
そして、車止めなどを通過するために減速、停止すると、あれほど強いと思っていた風がピタッとやむ、もしくはそよ風程度になってしまうではないですか!
あれ?風は強くない?
そうなんです。
あまりにローラーばかりやりすぎて、自分が風を切って走っているだけなのにそれを強い向かい風と感じてしまう体になっていたのです。
いやはや。
そして、この違和感は走力とも関係していました。
メイン練習は、周回ができるコース(埼玉・彩湖)で行ったのですが、いざスタート!とペダルを踏み始めてみると…
あれ、時速30kmしか出ない…。
というか下手すると30kmも切りそう…。
脚はしっかり踏んで、乳酸もたまってきているというのに…。
なんてこった!あんなにローラーで練習したのに遅くなってしまった!!
がーーん。
ショックを受けながら走りましたが、そのスピードだと当然速い人に簡単に抜かされます。
で、そういう人たちの背中を眺めながら、はたと気づきました。
みんな上体が低い!
そして自分のフォームを朝日に照らされて路面に伸びた影でチェックすると、サイクリングですかというぐらい上半身が起きている!!
こんなフォームで走っていたのか!?
そうなんです。
空力を気にする必要のないローラーでは、ついつい一番踏みやすい、回しやすいポジションになってしまい、結果的に上体の起きた空力無視のフォームが出来上がっていたというわけです。
それに気づいてから、股関節につまりが出ない程度になるべく上体を骨盤から前に倒しすよう修正したところ、無事32~33km/hまで巡航速度がアップしました。
わたしのレベルでは、これぐらいが妥当な数値だと思います。
実走の重要性を再認識
実走は、当たり前ですが風を切って走ります。
今回の私のように、下手なフォームをとればスピードはあがりません。
ちょっと頭の位置を動かしたり、腕を広げたりして、空力的に無駄があるフォームになると、風のあたる感覚が増え、スピードがにぶるのを感じることができます。
つまり実走を繰り返せば繰り返すほど、自然と空力上無駄のないフォームに洗練されていくというわけです。
もちろん体の柔軟性などで人によって進歩の度合いは異なるでしょうが。
(「なぜランが速くてもバイクが遅いのかの考察【ランとバイクは似ているようでこんなに違う】」)
うーん、なるほど。
ただし、そうしたフォームの問題点に気づいた後に、すぐに修正できたこと、さらに修正した後は、以前(子供が生まれる前でふんだんに練習時間があった時代)に、実走多めにバイク練習していた時とあまり変わらない速度で走れた点は、評価してもいいかなと思います。
GTローラーのみでも走力を維持すること、さらにはレベルアップさせることは可能だと期待がもてました。
あと、久々の実走でもほとんどぎくしゃくせずにスムーズにペダルを回せたのも、固定ローラーではなくGTローラーでトレーニングしていた成果だと思います。
今はGTローラーでトレーニングする時も、実走の感覚を思い浮かべて、なるべく上体を寝かせたフォームをとるように意識しています。
ここで活躍するのが苦労して構築したセルフフォームチェックシステムです!
ローラー台でフォームチェックするためのビデオカメラ活用術【Zwiftよりもまずは自分の動き!】
これでローラーと実走のずれはかなり少なくなるはず!
以上、GTローラー一辺倒で練習をしていた私が、久々にお外を走った時に気づいた弊害でした。
私、AmazonのKindle書籍として
『アラフォーからのトライアスロン』を出版しました!
内容を一言で言うと、館山トライアスロン挑戦記です。
読み終わったら、あなたは必ずトライアスロンをやりたくなる!!
というわけで、ぜひ試し読みしてみてくださいね。
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