どうもMahhyです。
自転車なんて子供の時から乗っているのに、ロードバイクで速くなりたいと考えると、わからないこと、試してみたいことがどんどん増えてきます。
ほんと、ロードバイクは奥が深い…。
そんな思いが強くなる今日この頃ですが、いまのマイブームが「腹圧」!
いまさら、と思うなかれ。
できてるようで、できてないんです!
今回は、わたしの中で一段階腹圧に対する考えが深まったので、まとめておくことにします(その正誤についても、識者の意見をうかがいたいところです)。
ロードバイクにブレーシング、という気づき
まず、ここまでの経緯を簡単に整理しておきましょう。
・ロードバイクでがっつり走ると、腰がパンパンに張ってきつくなる。
・ローラートレーニング中の自分のフォームを見ると、下腹部が収縮する腹式呼吸となっていた。
・ある日のトレーニング中、 腹圧をかけると腰が楽になることを発見。
・その後ジムでブレーシングという腹圧のかけ方を習い、バイクに効果ありとにらむ。(イマココ)
こうした経緯があって、いまわたしの中で「腹圧」が熱い!のです。
ライディング中に腹圧をかけ続けることの難しさ
腹式呼吸はもともとできるので(本当の意味でできているかは分かりませんが)、腹圧をかけることなんて意識すればすぐできるものだと思いました。
しかし、そんなに簡単な話ではありませんでした。
何が難しいのか?
順を追って考えてみましょう。
まず、直立不動の姿勢でブレーシングをやってみます。
両手を腰にあててウエストを絞るように内側に向けて押し込んでいきます。
その手を押し返すように、腹全体をパンと張ります。
そう、これがブレーシング。
うん、できますね。
では次にバイクにまたがり(ローラー台推奨)、ハンドルに手を置いたライディングフォームをとりながらも、まだ足はペダルにのせただけで動かさず、同じくブレーシングを行います。
よし、まだできます。
さらに進んで、ペダリングを始めてみます。
左右の腿を上下しながらブレーシングが続けられるか?
うーん、まぁ意識していればできないことはないかな?
そして、問題はここからです。
運動強度を上げます。
イメージはレースの強度。
当然心拍数が上昇します。わたしの場合は150〜160拍分台。
この状態でブレーシングは?
できないんです!
酸素を求めて呼吸が荒くなり、腹圧をかけたままだとうまく空気が吸えない!吐き出せない!肺の奥まで酸素が入ってこない!
結果、苦しくて横隔膜を動かして空気の出し入れを行うようになります。
いわゆるひとつの腹式呼吸ですね。
空気を吸い込んでいる時は、横隔膜が下がって腹腔内圧は高まった状態なのですが、空気を吐き出す時は横隔膜が上がり、みぞおちから下腹部にかけてがベコッと凹みます。
呼吸が激しくなるほど、この腹の上下運動も激しくなります。
とても腹圧をかけ続けていることができません…。
要は肩甲骨と見つけたり!
ロードバイクで腹圧をかけ続けるなんて、机上の空論なのか?
いや、そんなことはありませんよね。
プロのロードレースの映像を観ていると、お腹がわたしのように呼吸のたびにベコベコへこんでいる選手なんていいません。
つまり、彼らは腹圧をしっかりかけながらも、呼吸もできているということです。
ではどうやって?
ここからは、まだ自分自身ができていないので推測なのですが、「背中」ではないでしょうか。
わたしがバイクで腹圧をかけ続けられない理由は、横隔膜で上から蓋をするようにお腹まわりを固めてしまうと、浅い呼吸しかできなくなって苦しいからです。
しかし、腹式呼吸ができなくても胸式呼吸を使うことができるはずです。
胸式呼吸とは、胸郭を構成する肋骨を肋間筋の力で持ち上げて広げることで、胸郭の容積を広げて吸気をする呼吸法です。
この呼吸法なら横隔膜の動きは介在しません(あくまで話を単純にした場合ですよ)。
でも実際に難しいのは、前傾姿勢で腕を閉じたようなライディングフォームで、胸郭を広げなければいけないことです。
やってみるとわかりますが、普通に直立の姿勢であれば、ブレーシングをしながら胸式呼吸を行うこともさほど難しくありません。
胸郭が広がる動きをさまたげるものがないからです。
対して、バイク乗車中は同じように肋骨を広げようとしても、特にエアロバーを握ったTTポジションでは両腕に挟まれる形で動きが制限されてしまいます。
そこで、イメージとしては胸を前方にせり出すのではなく、背中の方に空気を入れていくように、背中で呼吸をすればいいのではないかと思うわけです。
プロのタイムトライアルを観ていて気づくのは、頭の高さを超えるほど背中が隆起していることです。
一昔前に、自転車乗りは「らくだのコブ」が出るように乗るのが正解!という一派と、いやいや背中はまっすぐで乗るべきだという「やまめ乗り(おじぎ乗り)」の一派で、論争があったように思いますが、それはどちらかという骨盤を立てるか寝かせるか、という論点でした。
ここにきて思うのは、あの「らくだのコブ」と称された背中の隆起は、腹圧を高めた状態でも十分に酸素を取り入れるために胸郭が広がった状態なのでは、ということです。
だから単純にあの形をとろうとして背中を曲げればいい、という話ではありません。
ここまできてようやく記事のタイトルにしていた肩甲骨に話が到達するのですが(長い!)、いまのわたしは分かっていてもあのような背中の隆起をつくれません。
TTポジションでしっかり胸式呼吸を行おう、背中側に空気を入れようとイメージしても、うまくできません。
なぜなら、肩甲骨が硬いから!(いばってどうする)
肩甲骨を動かす筋肉、そして肩甲骨を含めた背中側の筋膜、これらに柔軟性がないと、肩甲骨が背中にへばりついた状態のため、しっかりと胸郭を広げることができません。
2018年パリルーベで優勝したピーター・サガンですが、この時の映像を観ていて感心しまた。サガンが乗車中に少しリラックスして肩が動かしたんですけど、肩甲骨がぼこぼこに飛び出ていたんです。
やっぱりめちゃめちゃ肩甲骨もしなやかなんだなぁと。
(すいません。わかりやすい映像が見つけられませんでした…)
これぐらい肩甲骨がスルスルスライドしてくれるなら、背中に空気を入れるイメージで呼吸することも可能でしょう。
というわけで、一見スイムやランに比べてバイクには関係なさそうに思える肩甲骨が、やはりバイクでも重要になってくるな、という話なんです。
まとめ
股関節のストレッチを続けて、可動域に改善の傾向が見えてきましたが(「股関節ストレッチを一ヶ月間まじめに続けると人間こう変わる」)、これからは肩甲骨まわりの柔軟性アップにも力を入れていく必要がありそうです。
ストレッチポールとマッサージボールが使えるかな(「筋膜リリースでバイクの巡航速度がアップした話【オススメのマッサージツール】」)。
あと、最後にことわっておきたいのですが、今回は自分の頭の中を整理する意味でだいぶ話を単純化してしまいました。
実際は胸式呼吸も腹式呼吸も併用しながらバイクに乗るはずです。
プロでも、わたしのようにお腹がへこんでいるような選手は見ませんが、逆にお腹が呼吸のたびにせり出すような選手はみかけます。
ですので、横隔膜を動かしてはいけないということでもないのです。
まぁ、正解はひとつではないはずなので、楽しく試行錯誤していきましょう!
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