どうも。道行くママチャリのペダリングまで見てしまうMahhyです。
4回目となりました「巡航速度35km/hへの道」!
さぁ、今回は大きく動きますよ(笑)。
結論から言うと、初めてバイクのフィッティングサービスを受けてみたよ、という話です。
一応、まずはこの企画の趣旨説明をば。
トライアスロンのバイクパート40kmをアベレージ35km/hで走ることを目指し、試行錯誤しながらトレーニングする現在進行形の企画です。
前回、ごく短い距離(5km弱)なら35km/hで走れるようになったわたしでしたが、ここから先どうすればいいのかわからなくなってしまいました。
同じような悩みを持つ人って結構いるんじゃないかな、と思うのですが、バイクの走力アップの道筋がわかっていないんです。
つまり、5kmを必死こいて35km/hで走れたものの、これを繰り返していればその速度で走れる距離が、10km、20km、そして40km、という風にのびていくのか。
やってないくせに言うのも何ですが、今までの経験上どうもそんな風にはうまくいかない予感がするんですよね。
じゃぁ、5kmで出せる速度をもっともっと上げればいい?
全力死にもの狂いで出せる速度が上がれば、たしかにその下の速度域での余裕度が増えることは何となく想像できますが、じゃぁどれぐらい出せるようになればいいの?
37km/h?40km/h?
このあたりのもやもやが晴れないので、確信を持ったトレーニングができない。
よってバイクのモチベーションが上がらない、という負の連鎖が起き始めました。
やっべっぞ!
そう、明確なゴール(40kmアベ35km/h)は設定したものの、そこにいたるまでのコースが一人では見えてこないのです(涙)。
「東大合格する!」とか「フランス語を習得する!」とか何でもいいんですけど、目標を掲げるだけなら誰でもできます。
重要なのは、そのために今の自分には何が足りなくて、何をしなければいけないかを認識することですよね。
いまのわたしに必要なのは、「何ができていて、何ができていないのか」という現状把握と「まずはこれができるようになることを目指す。次にここを目指す」というはっきりしたバイクトレーニングの指標、指針です。
もちろんトレーニングの情報は巷に溢れています。
バイク雑誌は毎号「これが効果的!」とうたって、色々なトレーニング方法を紹介します。
また、ネットにはそれこそ無数の情報があふれています。
「あ、メディオっていうのがいいらしいからやってみよう」
「短時間高強度が効率的らしいぞ」
「いやいや、基礎はLSDからみたいだな」
と、ふわふわとトレーニングのつまみ食いをしていても、結局強くなれません(心当たりはありませんか?は!ずばりわたしだ…!)。
不特定多数の誰かにそこそこ有効なトレーニングではなく、このわたしに!いま!必要なのは何なのか。
それをはっきりさせなければいけないのです!(力説)
やはりこれは自分ひとりでは難しいですね。
そこで、わたしは決心しました。
「お金を払って専門家に教えを乞おう!」
そして、大枚はたいてバイクのフィッティングを受けてみました!
バイクのフィッティングというものに興味がある人って多いと思います。
今回はわたしの体験談をあますことなくお伝えしましょう!
良いことも悪いことも。
フィッティングをお願いしたのは、墨田区のサイクルショップMattiono(マティーノ)。
わたしがなぜここでフィッティングを受けることにしたのか、詳しくは後で述べますが、このショップの(というか店長の)ブログ(Blog di Mattiono)を読んでいただければわかると思います。
バイクの機材に詳しいのはもちろんのこと、非常にトレーニングについても博識で、確固たる自信をもって情報を発信しています。
それもそのはず、店長自身がシクロクロスなどのレースに出場して好成績をおさめている実績があり、日々ご自分のフィットネスレベルを高めるために高い意識をもってトレーニングされているのです。
なるほどなるほどとブログを読む中で、バイクのフィッティングサービスについても何度も語られていて、これはもう受けるしかない!と思ったわけです(ブログ効果すごいな…)。
お値段も良心的でしたし…(ボソ)。
実際にフィッティングを受けてわかったことは山ほどあるのですが、
ざっくりまとめると、
・その状態でトレーニングすることの、おそろしいほどの非効率性。
・大きな変化のためには、捨てなければいけないものもあり、ある程度の痛み(出費)も必要。
・一番大事なのは自分の身体の感度を高めていくこと。
・しかしその感度を高める作業、感覚と数値を擦り合わせていくためには、パワーメーターがやはり必須!
ざっくりまとめただけでも、結構長くなってしまいましたね。
これでも自分の中で噛み砕いて整理したんですよ。
フィッティング終了直後は、膨大な情報を一気に与えられすぎて、頭がフリーズしてましたから。
バイクフィッティングの一連の流れ、その感想、そしてわたしはこれからどうすることにしたのか、フィッティングというものに興味がある人も多いと思いますので、しっかりとレポートいたしましょう!
はたしてわたしは、バイク走力アップの道筋が少しは見えたのか!?
前置き、長いですね…。
わたしがフィッティングを受けることにした理由
今までの自分を振り返ると、バイクに関しては、何というか行き当たりばったりでトレーニングしていた感が否めません。
基本はローラー台(GTローラーフレックス)で20分を1本ないし2本。
繰り返していれば、たしかにじわじわとローラーの上で出せる速度は上がっていきます。
でも、いつまでに、どれぐらいの速度を出せるようにしたいか、とかそういった明確な目標もなかったので、まぁ何日かにいっぺん「そろそろバイクも乗るか」といってローラー台でトレーニングしてやった気になっていました。
でも、この巡航速度35km/hを目指すという自主企画で「40kmをアベ35km/hで走る」という明確な目標を立ててみたところ、はっきりとわかったのです。
どうやって、そこまでたどりつけばいいのか分からないことに…。
ローラー台で出せる速度と実走の速度は当然違いますから、ローラー台でどれだけ速度を出せるようになればいいのかも分からない。
実走で短距離(5km)なら目標速度35km/hで走れることがわかったけど、その速度を維持する距離をどうやって伸ばしていけばいいのか分からない。
そもそも、自分はロードバイクを買ってから、誰かに見てもらったこともなく自己流でやってきたので、ポジションやペダリングが合っているのか、このポジションで突き進んでいっていいのか、分からない。
もうね、分からないことだらけだな、と。
「ロードバイクに乗ることが大好き!」
「バイクで色々なところにいきたい!」
「ひたすら風を切って走るのが爽快!」
こういう人はほっといてもどんどんバイクに乗るので、言ってしまえば、勝手にどんどん速くなっていくもんです。
しかし、わたしはそういうタイプではありません。
目標を定めて、そこにコツコツ向かっていく過程を楽しむタイプなので、トレーニングの方向性が定まらないと、どうにもやる気がわいてこないのです。
実は、トレーニングの方法が合っているかどうかも分からず途方にくれるのは、これが初めてではありません。
トライアスロンのパフォーマンスアップを期待してフリーウェイトを始めたところ、フォームもトレーニング方法も暗中模索の状態になったのとよく似ています。
その時、わたしはパーソナルトレーニングというものを初めて受けてみたんですね。
お金かかるけどやってみよう!と意を決して。
そしてパーソナルトレーニングを受けた結果、まず初めに専門家にきちんと基礎の基礎を教えてもらうことがどれほど重要か、痛切に感じたのです。
スクールに通う、講習会に参加する。
それもいいでしょう。
でもそれは、言ってしまえばどこまで行っても複数の人間を対象にした、最大公約数的な教え方です。
そうではなく、まさに、いまの自分に必要なやり方をピンポイントで知ることができるという意味で、パーソナルトレーニングの効果は絶大でした。
その経験があったので、バイクに関しても専門家に見てもらいたい、教えてもらいたい、悩むよりその方が手っ取り早いな、という気持ちが自然と湧いてきたのです。
フィッティング(やそれに近いこと)をやっているところ
さて、バイクのペダリング講座やポジションやフォームの指導、バイクの乗り方講習、などをやっているところは調べるとそれなりにあります。
東京近郊に限ってまとめてみましょう。
[バイクショップのサービス]
RETUL FIT(スペシャライズドショップほか各提携店舗)
[パーソナルコーチ]
この他にも、各サイクルショップが独自でポジションを見たり、ペダリングを見てくれたりすることもあるでしょう。
ただ、わたしは、特にいきつけのバイクショップがあるわけではないので、それは期待できません。
では、どうしたのか?
冒頭にも書きましたが、わたしが今回フィッティングを受けたのは、墨田区にあるサイクルショップマティーノでした。
詳しくその理由を説明しましょう。
マティーノのフィッティングを選んだ理由
フリーウェイトのパーソナルトレーナーを探す時も、わたしが重要視していたことがあります。
トレーナーが情報(理念、指導方法、自身のトレーニングなどなど)をきちんと発信していること。
一回受けるだけでも相当の金額がかかるパーソナルトレーニング。
当てずっぽうで受けてみて、
「こんな人だったのか…」
「知ってることしか言わないな…」
「期待してたのと違って、暑苦しい…、暗い…、なんか合わない…」
こういう失敗はできる限り避けたいですよね。
もちろん最終的には会って話してみないと分からない部分はたくさんありますが、事前にそのトレーナーが発信する情報をもとに、指導方法や理念、人柄などがある程度把握できれば、決定的なミスマッチは起こりにくいでしょう。
その意味で、わたしが選んだマティーノの店長はブログの更新頻度が並みじゃないです。
自分もブロガーの端くれなので、よくこれだけどんどん記事が更新できるもんだ、と感心してます。
それに中身も読み応えのある記事が多いんですよ。
面白いんで、Feedlyに登録して更新されたら分かるようにしてます。
(あ、このブログもよかったら下のボタンで登録してみてくださいね。不定期更新なんで…)
ブログを読んでいると、機材や補給食など広範囲にアンテナをはって新しいものをご自分で試しながら、熱心に開拓されていること、そしてシクロクロスのレースにも出場されて好成績をおさめられていること、トレーニング方法も貪欲に勉強されていて、なおかつそれを実践されていること、などがわかってきました。
これだけ情報を開示してくれていると、勝手に信頼感が生まれてきます。会ったこともないのにね。
バイクの乗り方、トレーニング方法、パワーメーターの活用法、いずれについてもしっかりとした考えがあることもうかがえます。
うーん、聞いてみたい、教えてもらいたい、かも。
そして、バイクのフィッティングサービスをやっていることもブログで知りました。
(「フォームを変えてパワーを出そう」Blog di Mattino)
そのやり方や理念についてもたびたび書かれていて、これは受ける価値がありそうだぞ、と思ったわけです。
90分で10800円というのも、他のフィッティングサービスと比べると破格ですよね。
これなら、試してみようという気になります。
情報を発信している、という意味では、
BG-FITの代表的存在の竹谷氏、スマートコーチングの安藤氏やハムスタースピンの福田氏は、雑誌などによく登場する有名人。
そういう意味で、どういう方向性の指導をしているのかはだいたい分かります。
プロ選手も数多く指導していることから、信頼性も十分にあります。
ただ、意を決してお願いするにはちょっとためらわれるプライス…。
その他、グランディヴェルは、情報発信という意味でもう一歩。
ここならきっと何かが変わる!と思わせてくれるほどの情報が得られませんでした。
ワイズロードのバイオレーサーなるフィッティングサービスは、各店舗で受けられるサービスなので、対応するスタッフによっても違うはず。
そういう意味で、ぜひこの人に!と思える店員さんをもともと知らないわたしには、決め手に欠けました。
いずれのサービスもおそらく受けてみたら、多くの気づきを与えてくれることは間違いないのですが、今回は「どのような考えでどのようなことをするのか」という点をはっきりブログを通じて示していると共に、フィッティングサービスにしてはお値段も手ごろであった、マティーノでフィッティングを受けてみることにしたというわけです。
フィッティングサービス90分の流れ
マティーノは別に専用の予約フォームがあるというわけではなく、電話かメールで申し込みます。
メールをしたところ、丁寧なお返事をいただきました。
わたしは仕事があって土日しか行けないので、土曜日のお昼過ぎを予約しました。
ま、予約といっても、その時間と場所を借り切って指導を受けるプライベートレッスンというわけではなく、お店の中で開店中にレクチャーを受けるというものなので、その最中に他のお客さんが来る可能性もあります。
そういう点も含めての安価な料金設定だと思いますので、それはそれで仕方ないでしょう(ひっきりなしにお客さんが来るという感じでもない。失礼)。
汗をかきそうなので、当日は着替えやらタオルやらをもって出かけました。
わたしは埼玉在住。お店はスカイツリーのふもと。
えっちらおっちら、荒川サイクリングロードをバイクで南下して向かいました。
東武伊勢崎線の堀切駅が見えてきたあたりで、荒サイを離れて下町に入り、なんとなくスカイツリーが見える方向を目指していき、迷いつつも何とかたどり着きました。
大通りから一本入ったところに、思った以上にこじんまりとお店が構えられていました。
店内もお世辞にも広いとは言えません。
メリダのパートナーショップなので、新城選手でおなじみのバーレーンメリダのいかしたバイクが鎮座していました。
大きなモニタがあり、ロードレースの映像が流れていました。
対応してくださる朝倉店長は、早速わたしのバイクをローラー台にセット。
後輪を外して、取り付けるWahoo KICKRスマートトレーナーです。
と言っても、すぐにバイクにまたがって漕ぎ始めるというわけではなく、まずはカウンセリング的な立ち話。
競技歴、現在の悩み(身体のこと、バイクのこと、モチベーション的なことなど)などを質問を受けながら説明し、それについての店長の意見をうかがいます。
基本的に話し好きというか、語りだすととまらないタイプの方のようです。
具体的な話は省きますが、機材スポーツである自転車は、体力・フィットネス・代謝機能の強化だけでなく、「自転車をうまく操る」「上手に乗る」ということが、速さにつながることを力説されました。
ふむふむ。
たしかに、心拍数いくつで何分追い込む、とかそういうトレーニングしか考えていませんでした。
それから、実際にバイクにまたがり、漕いでみます。
店長がわたしに合わせたローラー台の負荷設定(Wahooのスマートトレーナーは、ケイデンスに関係なく、一定の出力になるのだそうです。すごいですね)に調整。
がんばってこぐのが目的ではないので、わたしの場合150~170Wぐらいで。
それでも扇風機とかないので、汗だくになりました。タオルとドリンクは必須です。
しばらく漕ぎ方を眺めてから、色々と具体的なレクチャーがありました。
ざっくりと箇条書きにしておきます。
具体的に書いてしまってもいいのですが、結局これはわたしに必要なポイントであり、違う人がフィッティングを受ければ、また全然違うことを言われると思うので、あまり参考にならないと思います。
ハンドルの握り方。
握り方でペダルを踏む感覚が変わることを確認。
ハンドル、バイクとの一体感が変わる。
より安全でバイクコントロールがしやすい握り方について。
骨盤の角度や上半身の使い方
腹圧をかけるというのがどういうことか。
大臀筋やハムを使えるようにするには、どのようなフォームが必要か。
骨盤底筋の重要性。
胸椎を使えば、腰の負担が軽くなる。
筋膜リリース、ストレッチの重要性
柔軟性は走りに直結するので、毎日ケアすべき。
どのような部分をストレッチすればいいのか。
他にも山ほど色々言われたのですが、特に重要なところを抜き出すとこんな感じです。
一つ一つの内容は、結構ブログで惜しげもなく書かれていることだったりするのですが、それをバイクに乗りながら、「ほら、ここを意識すると、このあたりが変わりますよね?」とか具体的に説明してもらうと、非常にわかりやすく、腑に落ちます。
時間はよく見ていなかったのですが、ある程度ローラー台で体を動かしながら指導をしてもらった後は、バイクから降りてさらにアドバイスが続きます。
わたしも、適宜質問したりするのですが、返ってくる答えが的確で納得させられることばかり。
ブログでも度々書かれていますが、バイク以外でウェイトなどでしっかり筋力をつけて、動ける体を作ることの重要性も説明されました。
たしかに店長も、大柄ではありませんが、上半身下半身ともしっかりトレーニングをしなければ作れない体つきであることが見て取れました。
自転車乗りにありがちな、ひょろひょろ体型ではありません。
これに関しては、わたしも昨年からフリーウェイトを中心にトレーニングを開始していたのですが、まだまだそういう筋トレと、実際の競技パフォーマンスをリンクさせる流れが見えていなかったので、参考になる話が多かったです。
さて、わたしのバイクフィッティングのイメージは、体の可動域、柔軟性などをチェックされて、それに合わせたサドル高やステムなどのポジション調整をして、ベストなポジションを提示してもらう、というものだったのですが、わたしが受けたのは、これとはだいぶ違いました。
いや、たぶん今後また受けることがあれば、そういうバイクのポジション調整の話にもなると思うのですが、どうやらまだその段階ではなかったようです(笑)。
思えば、フリーウェイトのパーソナルトレーニングを初めて受けた時もそうでした。
スクワットやデッドリフトのフォームなどを見て、間違いを指摘してくれるのかなと思って行ったら、ほとんど股関節の動きをよくするためのドリルで終わった、みたいな(苦笑)。
もちろん、今ではそれが重要だったとわかっているのですが。
結局、バイクから降りた後の立ち話は、雑談を交えつつ延々と続き、とっくに90分は過ぎていました。
天気が悪く、お客さんが少なかったのもあるとは思いますが、たっぷり2時間以上マンツーマンで色々アドバイスをもらった形になりました。
衝撃的だったトライアスロンのためのバイクトレーニングについての指摘
さて、実はフィッティング終了直後のわたしの感情は、必ずしも「すっきりした!」「受けてよかった!」というような肯定的なものではありませんでした。
なぜか?
それは、トライアスロンのバイク(とそのトレーニング)について、すんなり受け入れるにはあまりに痛みの大きな指摘があったからです。
納得して受け入れるまでに、一週間はかかりました…。
もったいつけずに、結論から言いましょう。
わたしがこれまでレースで結果を出せるようにと、コツコツ重ねてきたバイクのカスタムを、すべてリセットしなければ先に進めない、と忠告されたのです。
いや、これはわたしがそう解釈したということで、店長も別に全否定するような言い方でもなかったのですが、つきつめて言えばそういうことのようです。
どの部分のことを言っているのかというと、
エアロバー(Profile Design)
前乗り用のシートポスト(Profile Design)
楕円リング(RIDEA)
の3点です!
まじか!!?ですよ、ほんと…。
店長いわく、
これらのタイムトライアル用のセッティングは、大腿四頭筋で「踏む」乗り方をするためのセッティング。
レースで短時間に限って高い出力を出し切るためにこの形をとるのはありだが、これはあくまで応用編。
応用というのは、あくまで基本ができた上でのもの。
普段からこれで練習しては、臀筋とハムを使ったきれいに「回す」ペダリングは習得できず、前モモで踏む乗り方ばかり染みついてしまう。
逆に、基本の回すペダリングができていれば、レースに限って一時的に今のようなセッティングをしても、ストレスなく対応できる。
大事なのは、ノーマルのセッティングで、ニュートラルなポジションで、脚とお尻、そして全身の筋肉をバランスよく使って、きれにペダルを回す乗り方を身に付けること。
だそうです。
えーーー!!!?
いやいや!
エアロバー、前乗り用のシートポスト、楕円リング、どれもつけたらそれなりに速くなりましたよ…。
それにポジションを少しでも変えれば、使う筋肉も変わるのだから(これは経験済み)、レースで使うポジション、使う筋肉を、普段の練習から鍛えていなければ意味ないのでは?
と食い下がりました。
「ロードバイクをTT化するならprofile designでしょ!と言い切る理由(比較画像あり)」「RIDEA(リデア)の楕円リングを導入【トライアスロンにはやっぱり楕円】」
「エアロバーのポジション調整【ビデオでフォームチェック大活用】」
これに対して店長は、
もちろんある程度速く走れるだろうが、その踏むペダリングでは、遠からず頭打ちになってしまう。
それと、たしかにポジションである程度使う筋肉は変わるが、かと言ってノーマルポジションでトレーニングしたからと言って、極端に遅くなるわけではない。
ノーマルポジションで普通に乗って速くなれば、TTポジションも速くなる。
現にプロは、タイムトライアルバイクで練習する時間は非常に少ない。
タイムトライアルのレースがある時に、その少し前にポジションの確認とペース感覚をつかむように乗るだけ。
大事なのは、まずきちんとバイクに乗れること、ムラのないきれいなペダリングができるようになること。
それができれば、応用編は簡単。
もちろん、どんなペダリングだろうが、高い出力が一定時間出せるのなら問題はない。
しかし、例えば必死で踏み続けないと出力が維持できない、もしくはズルズル落ちていってしまう。トライアスロンで言えば、バイクの後のランに脚が残らない。
そういうことがあるなら、ペダリングを再考しなければいけないということ。
だそうです。
論破されました。ぐうの音も出ません。
結局、アドバイスをすべて受け入れるとしたら、エアロバーを外し、後方にオフセットするシートポストに変え、楕円リングは真円リングに戻す。
そこからもう一度、身体の使い方、クランクの回し方をきちんと意識しながら乗り込んでいくことが必要だ、ということです。
エアロバーの幅はこれぐらいですね、とか、サドルはもう少し高くしましょう、とか、そんな程度のフィッティングをしてくれるものと考えていたわたしには、衝撃的なアドバイスとなりました。
いやー、だってそれなりにこの形にするまでにお金も投資してますしね。
何より、今までせっせとトレーニングしてきたのが、ムラのあるペダリングをひたすら身体に覚え込ませていただけだったとは…。
(とか言いつつ、楕円の角度が90度違って取り付けられていても、一年以上気づかず乗っていた男ですけどね、わたしは…)
あ、もちろん店長が言うように、これで不具合なく走れていて、走力が着実にアップしていっているなら、それがその人にとっては正解なので問題ないのだと思います。
でも、結局何年やっても速くなったような、なっていないような、微妙なところを行ったり来たりしているわたしは、おそらくこのままではだめなのだと思います。
しかし、はいそうですか、とすぐに受け入れるほどの頭の柔軟性はありませんでした。
フィッティングを終えた帰り道、突然振り出した雨にずぶ濡れになりながら、悶々とした気持ちでペダルを回すわたしでした…。
先ほど述べたように、頭と気持ちの整理がつくまでに1週間はかかりました…。
どうすることにしたか、は最後に述べます。
まとめ【フィッティングサービスは高いか安いか?】
さて、このマティーノのフィッティングサービスを実際に受けてみて、90分で10800円を支払う価値はあったのかどうか。
結論から言えば、はっきり言って安い!
「サドル高を何ミリあげましょう」「ステムを変えましょう」みたいな、想像していたようなフィッティングとはだいぶ違いましたが、それはバイクを単に変えても乗り手の意識や乗り方、ペダルの回し方が変わらなければ、大きな変化は起きないという考えがあるからでしょう。
実際、自分はバイクに乗るということを何も知らなかったな、と痛感しました。
35km/hで走れる距離を5kmからもっと伸ばすためにどうしたらいいのか、という疑問に対する、明快な答えは得られませんでした(そもそもそんな直接的な質問はしていないのですが)。
でも、道筋は示してもらえました。
つまり、TT化したロードバイクを、もう一度ノーマルの状態に戻し、ペダリングを一からやり直す、というものです。
その時に、一番大事なのは自分の身体に関する感度を高めていくこと。
そのためには、やはりパワーメーターが非常に役立つ。
なぜなら、自分の感覚が合っているのか、パワーで確認することができるから。
つまり、感覚と数値をすり合わせていくことで、正しい身体の使い方を身に付けることができる、ということだそうです。ふむふむ。
いやー、実際に受けてみてわかりました。
このフィッティングサービスは、ロードバイクのパーソナルトレーニングだ!と。
やはりマンツーマンで専門家に教えを受けると、目からウロコが落ちることばかりです。
今回は、特に考えさせられることが多く大変でした。
バイクのもろもろのセッティングを変更し、なおかつパワーメーターも導入、となるとかなりまとまった金額が必要になります。
しかし、もともと変化を起こしたくて受けたフィッティングですから、そこでせっかく示してもらえた上達の道筋は、何とか挑戦したい!
ただいま、全部込みこみでおいくらぐらいになるのか、の見積もりをお願いし、なおかつ自分の小遣いで何とかなるのか、色々算段をつけているところです。
動き出したバイクと自分の改造計画。もう後には戻れない…。
(後日談のパワーメーター導入記事はこちら→「Pioneerペダリングモニター導入!【高価なパワーメーターは必要?必要!!】」)
というわけで、次回に続く(笑)。
>>【巡航速度35km/hへの道 vol.5】パワトレの第一歩FTPテストを実行!
私、AmazonのKindle書籍として
『アラフォーからのトライアスロン』を出版しました!
内容を一言で言うと、館山トライアスロン挑戦記です。
読み終わったら、あなたは必ずトライアスロンをやりたくなる!!
というわけで、ぜひ試し読みしてみてくださいね。
追記:Kindle Unlimitedなら読み放題で読めます。