100均で見かけるDVDってニセモノ?なんでそんなに安いの?
ディズニー映画が100円ならうれしいけど買っても大丈夫?
そんな疑問にお答えします。
どうも。毎晩、娘の寝かしつけで必ず道連れになるMahhyです。
物心ついた我が子に見せたいアニメ映画といったら、
何と言ってもディズニーでしょう!!
愛らしく魅力的なキャラクター、安心のハッピーエンドストーリー。
子どもは気に入ったら何度でも繰り返しみたがりますから、DVDやブルーレイを買ってあげたくなりますよね。
実は100均で、このディズニー映画が売られてるって知ってました?
まじで!?
買いたい放題じゃん。
買う買う!!
セイセイセイ(古!)。
お待ちなさい。
100均のDVDは海賊版なのか?[パブリックドメインて何?]
そもそも100均で売っているディズニーのDVDとは、一体全体何なのでしょうか。
なんでそんなに安いの?
海賊版?
いやいや、それは違法です。
実はあれは、著作権が切れた作品をDVD化して販売しているんです。
いわゆるパブリックドメインというやつです。
パブリックドメイン(public domain)とは、著作物や発明などの知的創作物について、知的財産権が発生していない状態または消滅した状態のことをいう。
Wikipediaより
2003年に日本では著作権法が改正されて、映画の著作権保護期間は70年となっているのですが、著作権法改正前に制作された作品に関しては改正前の50年が適用されるということなのです。
厳密に言うと、著作権保護期間は戦時加算として約10年間がプラスされるので、要は発表からだいたい60年ぐらい経っていれば、日本では著作権の切れたパブリックドメイン作品とみなされるということです。
これを利用して制作されたのが、100均で販売されているような廉価版DVDです。
当然、ディズニーが正式に制作したものではありません。
でも、著作権は切れているので誰でも使用できるのです。
だから、まだ新しく著作権の残っているアナ雪などは、そういった100均では売られていないはずです。
じゃ、やっぱりお得に入手できていいじゃん。
ま、そう思いますよね。
廉価版『ダンボ』のレビュー[正規品との違い]
わたしは、何年か前に100均ではありませんでしたが、本屋の店頭で投げ売りされている廉価版の『ダンボ』を買いました。
子供の頃、よく観ていたので懐かしくなって買ったんです。
それこそ安さにつられて。
で、いざ観てみると、
あれ?なんか色々違ってない?
セリフがところどころ記憶と違うのです。
そして何より声が違います。
ダンボも、ティモシーも声が全然違います。
特にティモシーは、わたしの記憶では結構大人っぽい男性の声だったんです。
その声のおかげで、あの小さなネズミが、頼もしいダンボの保護者に思えたのです。
が、買い直した廉価版では、いかにも子ネズミっぽい、可愛らしい声になっていました。あらら。
これも、著作権が関係しています。
『ダンボ』の著作権は切れていますが、日本語吹き替えはそれがなされた時点でまた新たに著作権が発生するので、吹き替えの音声をそのまま使用することはできないのです。
ですので、まぁ適当な(と言ったら失礼ですが)声優さんを雇って、新たに声を当てているのです。
ディズニーが公式に認めた吹き替えとのクオリティの差は言うまでもないでしょう。
パッケージをみると、販売元は「COSMO CORORDINATE INC.」。ふーん、知らない。
そして、極め付けは「歌」の部分です。
ディズニー映画はいわばミュージカル。
アナ雪を想像してもらうと分かりやすいですが、劇中でキャラクターたちが急に歌い始めます。
『ダンボ』もそういうシーンは多いのですが、廉価版を観ていたところ、歌だけなんと英語音声のままだったのです!
がーん!
100均DVDをオススメしない理由は、ディズニーの魅力「歌」が楽しめないから!
不思議の国のアリス、正規版と廉価版を比較してみる
『ダンボ』が歌だけ英語音声のままだったのはたまたまではありません。
我が家にはもう1つディズニーの廉価版DVDがあります。
それが『不思議の国のアリス』。
これも『ダンボ』を買う時に一緒に購入したものです。
安かったからもう一枚ぐらい買っておくか、と。
『不思議の国のアリス』に関しては、子供の時に観ていなかったので、キャラクターの声が違うかどうかは分かりませんでしたが、やはり歌の部分だけ急に英語になります。
これは考えてみれば当たり前のことです。
普通のセリフの部分に新たに声を当てることはできるでしょうが、歌はそうはいきません。
これは劇団四季の話ですが、英語の歌を日本語に直す難しさをについて、劇団四季の社長が次のように語っています。
一音符”一語”の英語を一音符”一文字”の日本語にすると、残せる意味は3分の1以下。意訳は不可避です。
そうなんです。
英語の歌をそのまま訳しても曲にはのせられません。
アナ雪で「レリゴー、レリゴー」を「ありのー、ままのー」にするような、高度な置き換えが必要になるのです。
というわけで、廉価版はその部分は放棄して、歌だけ英語音声をそのまま使っているというわけですね。
そのことに気づいたわたしは『不思議の国のアリス』は、正規版を買い直しました。
廉価版と正規版を見比べた結果ですが、
うん、やはり正規版アリスはいいですね。
画質や音声がきれいなのはもちろんのこと、やはり歌が日本語になっているのが娘(当時2歳後半)にはよかったようです。
トランプの兵隊たちの「バラの花を赤く塗ろうよ」とか、いかれ帽子屋(「マッドハッター」と訳し直されています。なんだかな)と三月うさぎの「なんでもない日バンザイ」とか名曲の数々を口ずさみながら楽しんで観ています。
結局ディズニーはミュージカル
ジブリなど日本のアニメ映画も素敵ですし、ミニオンズなど(観たことないけど…)海外でもディズニー以外で面白い作品は多いでしょう。
しかし今回気づいたんですけど、劇中でごく自然にミュージカルが始まるのはディズニーならではですよね。
これは、アメリカのミュージカル文化が土壌にあるのでしょう。
ディズニーは、音楽にのせてストーリーを展開するという『ファンタジア』からの系譜があります。
「笑っていいとも!」でタモリが冗談ぽく「ミュージカルだけは苦手だ。しゃべっていたら急に歌い出すから、ぽかんとしちゃうよね」みたいなことをよく言っていましたが、日本人にはやはりミュージカルは身近なものとは言えません。
でも、ディズニー映画だとそれが全然違和感なく観られるんですよね。
そこがディズニーの力なんでしょう。
厳密にいうと、ディズニーの中でもピクサー制作のもの、例えば『トイストーリー』とか『モンスターズインク』、『ファインディング・ニモ』はミュージカル形式ではありませんが。
いま娘が一番はまっているのは『アナと雪の女王』。
階段を見つければ、エルサのように「ありのーままのー」と歌いながら駆け上がっていきます。
(氷の階段を作りながら空を駆け上がっていくシーンね)
普段から歌を口ずさむようになり、適当な歌詞を楽しそうに歌っている姿に日々癒されています。
別に歌がうまい子になってほしいとかは思っていないのですが、自分が歌が苦手で若かりし頃はカラオケを強制されるのが非常に苦痛だった苦い思い出があります。
だから、娘には歌を歌うのって楽しいことなんだと思っていてほしいな、と我が身を振り返って思うわけであります。その方が人生、楽しいでしょ。
さて翻ってアナ雪がもし歌の部分だけ「レリゴーレリゴー」だったら、娘はこれほどはまったでしょうか。
映画を見ていて、急にキャラクターが今までと全然違う声で、意味の分からない言葉で歌い始めたらしらけるのは、大人も子供も一緒です。
そう考えると、やっぱりクオリティの高い日本語の歌が流れる正規版を選ぶべきだなと思うわけです、はい。
まとめ
100均でディズニーのDVDを買ってはいけない唯一の理由、それが「歌が日本語になっていない」という結論です。
いやいや、それでも、なるべくたくさんの名作に触れさせた方がいいだろう。
そのために、廉価版をどんどん買い与えるほうがいいじゃないか。
そういう考えもわかります。
でも、子供って気に入ったら同じものを何度も何度も繰り返し観ますよね。
その過程で、映画の言葉や歌、キャラクターの表情、感情、物語の感動や興奮を理解していき、それが血肉となるのだと思います。
だから、やっぱりわたしは正規版をオススメしますね!
DVDやブルーレイ、何万円もするわけではないんですから、何十回と観ると思って、これぞというものを買ってあげましょうよ。
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